2019/5/15 親と子の関係
心理的離乳
離乳と言えば赤ちゃんが母乳やミルクからの栄養摂取を食事へと移行することです。
実は青年期にも離乳が起こります。それは心理的離乳と呼ばれるものです。心理的離乳は精神的に親から分離がなされることを意味します。
青年期になると家族の監督から離れ、ひとりの独立した人間になろうという衝動があらわれます。
西平(1990)では、心理的離乳は3つの段階を踏むとしています。
①子どもが親との依存関係を脱却し、親子の絆を壊そうとする。
②親を客観的にながめ、関係を自覚的に修復し親子の絆の再生と強化を行う。
③親から学んだ価値観を超越し、自分の生き方を確立しようとする。
心理的離乳は単に親子が離れていくのではなく、親子の出会い直しの過程となります。
親と子が異なる人格をもつ個性であることを相互に尊重しあうような関係を築き、独立すると同時に愛着もいっそう高める時期になります。
参考:発達心理学Ⅱ 無藤 隆・子安 増生編
私自身、子の立場であるため自分との関係が親の成長に影響しているなどということは考えたことがありませんでした。自分の成長だけでなく親のためにも、これから親との関係をもう一度見つめ直したいと思いました。